大日本人見ました

私は聴いたことないんですが,落語には「考えオチ」というのがあって,
意味不明な感じで〆る話があるんです。
客のほうは「なんなんだあれは」と思い、意味を考えながら家路につき、
夕飯を食べ終わった頃に「あ、そういうことか!」となるんだそうで。
落語家と客の解釈の仕方で成り立つ芸ですね。なんとも粋なものです。
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映画「大日本人」を見ました。
ヤフーの映画レビューを見ればわかりますが、この映画は見事なまでに意見が
分かれています。しかも「つまらない」側のレビューは酷評も甚だしい感じで、
「金返せ」「裏切られた」くらいならまだしも、「映画館に葬式のような空気が流れた」
という感想まで出る始末。葬式の空気など、あのシベリア超特急でもできない芸当です。
これは見にいかないと!

と思い、先日見に行きました。
なんとなく友人を誘いづらかったので1人で見たんですが、感想から申しますと、
ほんとによかった。

見ていない方もおられるでしょうから、内容については控えますが、
ああ、素晴らしい長編コントだったなあというくらいの感じで映画館を出まして、
帰りの車の中で色々考えていると、「あれはああいうことなんじゃないか」という
自分なりの解釈が出てくるわけです。その解釈から芋ヅル式にあれはああいうことで、
これがこういうことなんだと次々わかってきて、
やがて松本さんがこの映画にぶち込めたモノが,自分なりの解釈でジワジワ伝わってくるんです。
その瞬間,私は車内で「ユリイカ!」と叫びました。
見事なまでの考えオチでした。私にとっては,ですけど。

松本さんは日頃の怒りを笑いに変換しているんだそうですが、
「大日本人」は松本さんの強い怒りを感じました。
それは小生もここ数年、うまく言えないけど不条理に感じていたものに近くて、
なんとも言えない共感を持ちまして、不思議ないい気分になりました。
まっちゃんと同じ時代に生きているのは運のあることと思いますなあ。

映画館を出る人々は、首を傾げながら出てくる人や、釈然としない感じの人、
充実した顔の人、さわやかな感動があったっぽい人など、色々でした。これも一興。

ここまで評価しといてなんですが、この映画はおすすめしません。
やはり、わからない人にはわからない。
ましてやフランス人にはほとんどわからないと思いますよ。
私は,すばらしい映画だと思います。
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by IzawaHeavyind | 2007-06-20 01:03 | 手記
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